宅配便荷物の受け取りをもっと便利に、安全に~Nasta Box +POST
掲載日: 2024.11.18
生活に欠かせない宅配便サービスとコロナ禍での需要拡大
宅配便は生活に欠かせない便利なサービスです。
コロナ禍以降、さらにその存在感は増しています。一方で子どもだけが在宅している時間の荷物の受け取りに不安を感じるご家族の方も少なくないと思います。
利便性と安全性を両立する宅配ボックスが求められている、そのような要望に応えた「Nasta Box +POST」は第18回キッズデザイン賞の「子どもたちの安全・安心に貢献するデザイン・一般部門」で優秀賞の経済産業大臣賞を受賞しました。開発した株式会社ナスタの関根久美子さんにお話を伺いました。
ポストと一体化した宅配ボックスには安全で便利な機能が満載
「住む」をより良くする住宅設備メーカーとしての企業ミッション
「弊社は住宅設備の製造・販売を行なっているメーカーで、主にポストや宅配ボックスを製造しています。
企業ミッションとして“「住む」をよく。”というテーマを掲げています。
今回の製品を考えた背景ですが、3つありました。第一に、荷物を受け取る際に対しての犯罪や事故に対しての不安、第二に深刻な物流問題、第三に、ひとつの宅配ボックスで荷物を複数個受け取れないといった宅配便にまつわる多くの課題に対して、できるだけ対面せずに荷物が受け取れる製品を作れないかという思いからスタートしました。」
Nasta Box +POSTは、ポストと宅配ボックスが一体になった製品で、宅配ボックス部分には「複数投函口」を設けているのが特徴です。
皆さんも経験があると思いますが、1個目の荷物を受け取るとボックスがいっぱいになり、それ以降の荷物が再配達となってしまうことがよくあります。この投函口によって2個目、3個目の荷物を受け取ることができ、再配達の手間も省け、対面で受け取る可能性も減るのです。
「宅配ボックス部分に投函口を設け、ボックスがロックになっている状態でも小型の荷物を投函口からポストのように複数個入れることができます。荷物の複数受け取りができ、対面を防ぐこともできるため、子どもが家に一人でいる時に荷物が届いても安心です。」
複数投函口で再配達の手間を省く(左)2Lのペットボトル9本分の受け取り可能な大容量の宅配ボックス(中)大型郵便物も受け取ることができるポスト(右)
セキュリティと安全性に配慮した設計
複数受け取りに加えて、セキュリティ機能と安全性にもこだわっています。
「複数投函口は幅が7センチとやや大きめになっており、腕の細い人であれば手を入れることができてしまうので、ガードを設けて荷物が盗まれない工夫をしています。自動ロック機構は、仮にボックスが未施錠の状態の時に複数投函口から荷物が入れられてしまった場合、自動でボックスにロックがかかり、鍵のかけ忘れや盗難を防ぐことができます。
子どもの安全への配慮としては、ガードの丸みと非常脱出レバーがあります。荷物の抜き取りを防ぐ際のガード部分に角に丸みを付けて、子どもが投函口に手を入れてしまっても痛くない配慮があります。非常脱出レバーは、仮に子どもがボックスの中に入ってしまった時でも、中から外に出られる機能です。
荷物が盗まれないための工夫と子どもの使用を想定した安全機能を取り入れている点も大きな特徴です。」
盗難防止に加え、子どもが接触した際でも安全を確保できる工夫が随所にある
住宅のデザインや仕様ごとに対応できる3つの設置タイプを提案
多様な住宅デザインに適応する柔軟な製品展開
設置タイプは、壁埋め込みタイプ、門柱タイプ、壁付けタイプの3つのパターンがあるそうです。
「ボックスのサイズ展開も奥行き違いで2サイズ、扉のカラーは7色を揃えており、幅広い製品のバリエーションで多様な住宅のデザインにも対応できます。」と関根さんは語ります。
「Nasta Box +POSTによって、多様な働き方が浸透しているご家庭での荷物の受け取り問題を解決しながら、子育て家庭においては受け取りの際の安全・安心の向上に貢献できればと考えています。」