2022.11.14

サッと使えて抜群の吸引力!インテリアになじむ掃除機「ZUBAQ」

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インスティック「 ZUBAQ(ズバキュー)」は、インテリアにマッチするデザインで、家族みんなが気軽に使用できる三菱コードレス掃除機です。今回は、三菱電機ホーム機器株式会社 技術部 クリーナー技術課 狩野 泰毅さん、三菱電機株式会社 統合デザイン研究所 ライフクリエーションデザイン部 生活機器システム第2グループ 奥田 勇さんに製品開発に至った経緯、製品の企画開発への拘りや想いを伺いました!

左から奥田さん、狩野さん

年齢問わず、気軽にスイスイ使える操作性

製品の特徴について教えてください。

狩野さん:ワンモーションで、スイスイ使える操作性が特徴です。 モーターも新規開発で一から作っているので、フローリングもカーペットもしっかりお掃除することができる吸引力を備えています。
また、スタンド一体型の充電台となっているので、充電忘れがなく、短い充電時間で使えることも喜ばれていますね。

奥田さん:先代モデルと比べては、持ち手のグリップがUの字になったのが大きく進化したところです。体の大きい人でも小柄の人でもお子様でも、どのような体格の人でも、また床掃除、ソファーの下、テーブルの上、壁の上側など、様々な掃除シーンに、最適な持ち位置で自然と手がフィットするというのが特徴です。

手軽に掃除を開始!

製品の企画開発(リニューアル)のきっかけと、リニューアルしたポイントを教えてください。

狩野さん:もともと、インスティックのコンセプトは「出しておける掃除機」ということで、デザイン性、見た目にも拘っていました。それも踏襲しつつ、高い操作性、使いやすさを追求し、かつ高い吸引力も併せもつというところに拘りました。「出しておけて、サッと使える」ということをコンセプトにし、リニューアルの開発を進めました。

奥田さん:家事に関する調査で、苦手な家事第1位、嫌いな家事第1位に“掃除機かけ”という結果があり、その背景を分析すると「掃除機を、掃除する場所まで持ってくるのが面倒臭い」「片付けるのが面倒くさい」という声が上がってきました。
「手に取りやすい」ということが解決へのファーストステップと考え、掃除機をよく使うリビングなどに置いておいても、リビングの景観を損なわないという点に力を入れました。
とはいえ、置いてあってもすぐ使えないと、また掃除へのハードルは上がりますよね。
そこで、手前に軽く引っ張るだけですぐ掃除が開始できるようにしました。
ハンディクリーナーも、ワンタッチ式で取り外すことができるので、手軽に掃除が開始でき、すぐ掃除機を戻すこともできます。
「今、やろう」のハードルを低くし、掃除のためのアクションを極力減らした点が大きなポイントです。

掃除機の後ろ側にも配慮したデザイン性

製品の企画開発をされていくうえで、どの様なことに配慮されましたか。

狩野さん:お子様、女性の方に配慮して、手が小さい方でも手軽に持てるように ハンドルの部分の太さにもこだわって設計しています。形状もラウンド形状にしたことで、その人が一番持ちやすいところを、最適な重心位置で自然に手がくるように配慮しました。お客様からも、「実際の重量よりも軽く感じる」との声をいただきます。

奥田さん:「 ZUBAQ(ズバキュー)」は、できるだけ自然な動作で掃除機をスタンドから取り出し/戻す事ができるように、スタンドに立てた状態では掃除機の後ろ側が部屋の正面を向く形になります。これは一般的なスティック掃除機と逆です。
通常はコストがかかるので後ろ側のデザインにこだわる事ができませんが、ZUBAQではリビングに置いても空間に馴染むように本体後ろ側にもデザイン性を加えました。

実際に使われてる方の声や反響などお聞かせください。

狩野さん:お子様がいらっしゃるご家庭では、机の上の食べこぼしに気づいた時にさっと取り外してすぐ使えて便利という声をいただいています。
専用の充電スタンドにより約70分で充電ができるので、他の何かをしている時に充電が終わっているというのも喜ばれていますね。

奥田さん:サイクロン式の掃除機は自分でゴミを捨てる必要がありますが、ゴミを捨てる時に蓋が勢いよく開いて埃が舞い上がってしまうということなどがあるかと思います。
ZUBAQ(ズバキュー)は、サイクロンボックスを回せば簡単に取り外し/取り付ける事ができるので、お子様や不器用な方でも埃が舞い上がることなく簡単に使用することができます

清潔面でも拘っていて、ごみの集塵部は全部水洗いすることも可能ですし、排気口が横についているので掃除する人やその周りにいる人にかからないように意識して配置しています。赤ちゃんやお子様がいるご家庭からも「配慮があって嬉しい」と言われますね。
また、フローリングやじゅうたんなど床の種類を検知して、自動で「強」又は「標準」運転を切り替えてくれる機能もご好評いただいています。

スタイリッシュで安心安全

子育て世代や子ども目線で製品の企画開発されるにあたって大切にされていることがあれば教えてください。

狩野さん:安心、安全にこだわった品質にしています。角張ったような形状を作らず、なるべく丸みを帯びた形にすることで、置いた時、ぶつかった時のことも想定して安全性に配慮しています。

また、掃除機の台座には掃除が終わった後にセットすると、ブラシに絡んだ髪の毛を絡めとって吸引する機能「らくリーニングプレート」を搭載しています。
これは、カッターの刃のような危険性を伴うものでなく万が一触っても安心な設計にしています。 人の手を切ったりしないという安全評価をクリアする事と、髪の毛をカットする性能を両立させるには大変苦労しました。

奥田さん:そもそも髪の毛が絡まないようなブラシにすればよいのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、それではブラシのごみ清掃能が落ちてしまいます。
そこで、掃除機側で髪の毛をカットすることができれば、「ブラシについた髪の毛をお客様がハサミでカットする頻度が軽減される」「ブラシの性能も犠牲にしない」その両方を実現できます。叶えられるのは、他社にはないオリジナルな工夫です。
ブラシの清潔性能を確保しながら、面倒な作業はなるべく掃除機側で解決できるように配慮しています。

今はない未来に向けた製品開発

今後、取り組んでいきたいことや、製品に対する想いを聞かせてください。

狩野さん:使い勝手や操作性はまだまだ向上させていきたいと思っています。そして、コロナ禍ということもあり、安心安全だけではなく清潔に使っていただけるよう 工夫して、これからも製品開発に取り組んでいきたいと思います。

奥田さん:デザイナーとしてはお客様の声を反映していくことももちろんですが今の市場にない新しい価値の創出に重きをおいています。コロナ禍でライフスタイルや価値観も変わってきていますし、子育てのあり方も変わってきています。
子育てや家事は女性だけがするものでなく、女性も男性も誰もが参加するように世の中の価値観も変わってきています。
そのような変化も汲み取っていきながら、新しい家電製品の開発をしていきたいと思っています。

また、今後は既存の掃除機の形態にとらわれることなく、清潔で快適な暮らしを実現するための機器やサービスの研究開発をしていきたいなと思っています。



編集後記

我が家は、子どもが産まれた際にハウスダストが気になり「いい掃除機を買おう」と海外式のサイクロン掃除機を購入しました。 吸引力には信頼をおいていたもののやはりブラシに髪の毛が絡まりハサミで切る、サイクロンボックスの蓋をうまく閉めることができていなくて、 掃除したばかりのゴミがこぼれ落ちてしまうというのが悩みでした。
そんな悩みを解決してくれる掃除機が「ここにあった!」というのは主婦としては感激。部屋を清潔に保ちたいと思いつつ、 「面倒」が勝ってしまう時ってありますよね。
気づいた時に動ける掃除機、どこまでもユーザー視点を丁寧に叶えようとしてくれている開発者の裏側の想いに感動しました。

キッズデザイン賞マーク
文章:池尻 浩子