2024.8.6
《防災の日特集》赤ちゃん連れでの避難所生活に役立つアイテムのご紹介
〜こまもりプロジェクトvol.6〜
《防災の日特集》赤ちゃんにも安心な避難環境を!
「Combi ひなん所用コットHB11 ベビーにこっと(3個入)」
赤ちゃん連れでの避難所生活に役立つアイテムとは?
9月1日「防災の日」にあわせて今回のこまもり通信では、いざという時赤ちゃん連れでの避難所生活に役立つアイテムをご紹介します。
避難所で赤ちゃんと過ごす不安を解消したい
自然災害が多い日本ですが、避難所は体育館での雑魚寝が当たり前など、妊産婦・乳幼児の避難環境が整っていない現状があります。
報道で自衛隊員が赤ちゃんを抱えて救助したり、避難の支援をしている映像を見た社員が、赤ちゃん連れでも安心して避難できる環境を提供しなければ!という強い思いで開発したのがこの「Combi ひなん所用コットHB11 ベビーにこっと(3個入)」(2022年キッズデザイン賞受賞)です。
アンケート*1では1歳までの子を持つ親の80%が「避難所で赤ちゃんと過ごすことに対してとても不安がある」と回答している反面、日頃から子ども用の避難グッズを準備しているという家庭は約21%。その中でも避難所に持っていくグッズとして紙おむつやお尻ふきは優先度が高いものの、寝具まで持っていく割合は7.8%と低くなっています。
*1 2022年2月、2023年12月コンビ㈱ 避難場所の意識調査アンケート
いざ赤ちゃんを連れて避難所に行っても、寒さやほこりは防げるか、暗闇で踏まれてしまったら・・など「赤ちゃんの居場所」に関する不安は尽きません。大人用段ボールベッドだけでなく、赤ちゃん用のベッドがあれば、避難所生活への不安が少しでも和らぐのではないでしょうか。
安全安心を細やかに設計。組み立ても簡単に。
頭はさみや指はさみ、誤使用などへの細かな配慮がなされているところは、ベビー用品の会社ならでは。照明がない環境での使用を想定して、本体の四隅に蓄光テープまで用意されているのには感動しました!
ショールームでは実際に組立て体験もさせていただきました。
初めてでも、開封から完成までわずか5分程度。とてもスムーズに組立てができました。
取扱説明書にはQRコードで読み込める組立て方の説明動画も付けられており、日本語のわからない方等への配慮もなされています。
令和六年度能登半島地震では、地震発生後に現地に持ち込み、自衛隊が設営するお風呂の脱衣所に設置された実績があるそうです。服を脱ぐ少しの間にも、床の上ではないところに赤ちゃんを寝かせられるというのは、とてもうれしいことですよね。
実際の避難の場面では、災害発生から3日間はライフラインが停止する可能性があります。その間は外からの物資が届かないことが想定されるため、こういったベビー用品もあらかじめ備蓄されていることが重要になります。
お住いの地域の避難所に何が備蓄されているか、この機会に一度確認してみるのもよいかもしれません。
なお「ベビーにこっと」は、一般家庭向けの販売・使用はなく、行政・企業などを通じた施設向け専用品となっています。
商業施設等では赤ちゃんのお世話をするコーナーが当たり前に設置され、子連れでのお出かけはかつてに比べぐっとし易くなっています。同じように避難所でも、赤ちゃんが来ることを想定して準備されていることが当たり前になれば、子連れ避難ももっと前向きに行きやすくなるだろうと感じました。
「プレママ・プレパパレッスン」の開催
お邪魔したショールームでは、コンビ「プレママ・プレパパレッスン」(2017年キッズデザイン賞受賞)を定期的に開催しています。2015年から行っているこちらのレッスンでは、赤ちゃんのお世話の仕方を具体的にイメージしながら学べるほか、ベビーグッズの選び方もレクチャーしてもらえる点がポイントです。
開始当初はママ一人での参加が多かったのが、最近は平日でもご夫婦での参加が増え、パパだけで参加する方もいて、男性の意識の変化を強く感じるとご担当の相沢さん。
ベビーグッズを上手に使いこなすことは、育児の負担を減らすことにもつながります。グッズ選びからパパが関わることで、その後始まる育児もパパが主体性を持って関われるようにという願いを込めているとのこと。
来場レッスンのほかオンラインレッスンや孫育てに関する動画配信レッスンを開催したり、最近では企業で育休を取得する男性向けに育休と向き合うことを支援するセミナーも実施しているそう。詳細についてはぜひ、ホームページ等をチェックしてみて下さい。
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こまもりプロジェクトメンバーより
動画での組み立て説明が用意されているのはとても配慮されていますね!
「プレママ・プレパパレッスン」はもっと企業に浸透していけば、安心して育休を取得できる環境になると思いました。期待しています!
(こまもりプロジェクト 金子 ※オンライン参加)
私は5年前の大雨水害時に自治会の避難所での対応に携わった経験から、乳幼児をかかえたご家庭では避難所に行くことを躊躇してしまう傾向があり、それを解決するためにとても有効な製品だと思いました。
安心して(母子とも)眠れる環境は代えがたいものです。
各所にもっと広く普及するといいですね。
(キッズデザイン協議会理事/研究開発部会 部会長・セコム株式会社 舟生)
自分がもし赤ちゃんを抱っこして避難しなければならなくなったら・・・。
誰もがつらい状況にある避難所生活で、言葉を発せない赤ちゃんとママのためにどんなことができるのか考えるきっかけになりました。
安全面や組み立てやすさ、赤ちゃんの居心地なども製品に反映されていたので避難所の備蓄に一つでも多く全国に広まるといいなと思いました。
プレママ・プレパパレッスンも出産前にご夫婦二人でぜひ参加してほしいです。
(キッズデザイン協議会 吉岡)
※こまもりプロジェクトとは
「子育てに関する安全・安心の適切な情報を、保護者に提供したい」という目的から発足した子どもを守る情報の森プロジェクト。
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