2025.2.10

2024年12月18日 法政大学 
キッズデザイン賞 受賞作品展示

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◆キッズデザイン賞受賞作品展示@法政大学

キッズデザイン協議会 SDGsプロジェクトは昨年に引き続き、2024年12月18日に法政大学で第18回キッズデザイン賞受賞作品から厳選した27作品を展示しました。
キッズデザイン賞は3つのデザインミッションにのっとり、形あるモノ・形ないモノに関わらず子どもや子どもの産み育てに配慮したすべての製品・サービス・空間・活動・研究における素晴らしいデザインへの取組みを表彰するものです。
会場となった法政大学では、今年も関西大学と共催でSDGs WEEKs(11月18日〜11月30日)を開催し、企業や自治体によるセミナー、体験プログラム、企画展等を展開しました。作品展示はこのSDGs WEEKsにおけるイベントの一環です。
  今回はSDGs WEEKsの期間を外して1日のみの展示でしたが、キッズデザインを知ってもらうという一定の成果が得られたと思います。当日の様子をレポートします。


◆9割が「知らない」

展示会場は外濠校舎1階のメディアスペース。隣にはコンビニエンスストアもあり、多くの学生が行き交います。自ら立ち寄ってくれる学生、スタッフの声掛けに足を止めてくれる学生、見慣れない展示を一瞥し通りすぎる学生 ―― さまざまです。


会場にはパネルの他に幾つかの作品を展示。実際に手で触れて体感してもらいました。



足を止めてくれた学生には、「キッズデザイン賞を知っていますか?」ボードにシールを貼ってもらいます。
「はい」7票(9%)、「いいえ」69票(91%)でした。大半がキッズデザインを知らないようです。


「知らないことは良いことです。これを機会にぜひ、どのようなものか知ってください。」

スタッフの声掛けに、興味を示して説明を聞いてくれる学生。多くの学生が作品一つひとつにとても関心を寄せ、貴重な休憩時間を費やして展示を丁寧に見てくれました。



◆法政大学生が選ぶキッズデザイン賞

学生たちには27作品から自分が良いと思う作品に投票してもらいます。
作品を手に取り試したり、パネルを熱心に読んだりする姿がとても印象的です。




投票結果は以下の通り です。

1位 Nasta Box + POST                     ((株)ナスタ) 22票
2位 まもるんるん                         (中西産業(株)) 18票
2位 自然に還るグラウンドポイント                ((株)エバニュー) 18票
2位 キッズドクター                       ((株)ノーススター) 18票
2位 ゆりのき保育園                  ((株)SN Design Architects)18票
2位 転倒お湯もれ防止構造つき蒸気レス電気ケトルPCV型 (タイガー魔法瓶(株))   18票
3位 誰でも使いやすい座って囲める 「キッチンテーブル」(積水ハウス㈱)       17票


1位の宅配ボックスに投票した学生は、「小学生のころ鍵っ子だったから、親が頼んだ荷物を対面せず受け取れるのは助かる」と話します。子どものころの自身の経験から選んだようです。
2位は5作品が同率という結果に。
どの作品も子どもと大人の境目ともいえる学生たちの琴線に触れたように感じます。

◆新たな気付き

学生たちからは

「子どもための商品がこんなにあるとは知らなかった」
「発達障害を学んでいる。座学だけでなく、障害のある子どもたちのための活動をしている団体に興味がある」
「恐竜博物館へ行ったことがあるが、子ども向けの作りではなかった。大人でも十分楽しめるし、帰りたくなかった!」

といった声が聞こえてきました。

教育学部や人間環境学部で子どもの心理や社会課題を学ぶ学生、子どもの心理に関するNPOに所属する学生もいて、キッズデザイン協議会の活動にも興味を示してくれます。
一方、「キッズデザインを知らない」学生も展示物を見たり話を聞いたりして関心を寄せてくれました。小さな一歩ですが、継続することが大事だと改めて気付かされました。

私たちはキッズデザイン協議会の活動そのものがSDGsの実現と考えます。学生たちにキッズデザインに触れてもらい知ってもらう、そして理解してもらう。
キッズデザインというSDGsにつながる考えでデザインする企業・団体の姿勢を伝えることは重要です。こうした活動を継続することがSDGsをさらに未来世代へつなぐことになる ―― さまざまな機会で多くの人に広めていきたいと考えています


キッズデザイン賞マーク