2022.2.15

サイズ調整可能!家族で共有できる抱っこ紐(後編)

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前編からの続きです。

軽く、やわらかく、それでも重視したかった耐久性

赤ちゃん商品を開発する上で大切にしていることを教えてください。

やはり安全面が一番気を遣いますね。サイズ調整もそうですが、生地選びにもすごく時間がかかりました。単純に綿でも良かったのですが、それだと抱っこ紐としての耐久性が弱い。化学製品を選ぶことも出来ましたが、そこはどうしても拘りたかったので本当に気を付けて生地を選びました。

どうしても布1枚の商品なので、一般的なごつめの抱っこ紐と比べると少しこころもとないと思われる方もいらっしゃると思います。縫製する糸から普通の糸より強めのより耐久性のある糸を使用し、ひっぱって、ちぎれないか破れないかは何度も試し安全検査をしています。赤ちゃんが使うことを念頭において、細かいところ一つ一つに気を付けていかなくてはいけないなと思っています。

また、ネットショップの販売なので購入してからしか分からないのですが、購入されたお客さまに驚かれるのが「肌触りがすごく良く軽い」ことです。宅配で商品を受け取ると「本当に中身が入っているの?と思うくらい軽かった」というお声も届きます。夏や暑い季節は特に、着用される方や赤ちゃんたちの肌に直接触れることもあるので、安全面はもちろん、肌触りや軽量性にはこだわって作っています。

苦労したパパの声集め

パパママ共有で使用する製品を開発する上で工夫したことや苦労したことを教えてください。

男性の使用が一番大変でしたね。男性といっても女性みたいに細身の方、スポーツマンのがたいの良い方と様々です。ママだけではなくパパにも抱っこ紐を試してもらい、幅広い体型の方にご使用していただけるように開発を重ねました。

お母さま方はSNSを通してお声をいただいていましたが、お父さま方はなかなか意見も集めづらい。販売前は女性にターゲットをしぼって制作を進め、お父さま方からの声をいただきながら改良していきました。大柄で体格のいいお父さまへはまだカバーしきれていなく「小さい」という声もいただきます。そこをどう調整していくかに悩みながら今も課題ですね。

「育児は大変」を払拭したい

今後、取り組んでいきたいことを教えてください。

世の中にはモノがあり溢れているのに、「育児は大変」を払拭できいていないように思います。子育てをしていく中で、「こんなのがあったらいいな」「あんなのがあったらいいな」と思われることは日々の中で多くありますよね。私たちが、1つアイテムを作ることでそれが少しでも楽になれるようなものを開発したいです。

「育児を少しでも楽に楽しくできるように」というのが会社運営のモットーです。
それを常に心がけながら、赤ちゃんと楽しく過ごせて楽しく育児できる時間を提供するお手伝いができるよう、もっと色々な商品を開発したいと思っています。

更に進化し続ける抱っこ紐

キッズデザイン賞受賞後、安全面でも安心できるよう、ヘッドサポート機能が2021年5月から追加になったそうです。基本的には、新生児~生後1か月の赤ちゃんは肩布に頭を入れられるのでお母さんは両手が使えるのですが、それがだんだん嫌になってくる赤ちゃんがどうしても多いそうです。結局手で赤ちゃんの頭をおさえなくてはいけなくなり「片手では家事ができない、改良してほしい」という声からヘッドサポートの開発にいたったそうです。常にお客様の声に耳を傾け変化をし続けるスモルビ様。これからの新しいアイテムも楽しみです。

キッズデザイン賞マーク
文章:池尻 浩子